慎重な人が「最初から完璧に決めようとする」と、行動に移せなくなります。
そういう時は共通点を探してジャンル分けして選択肢を絞ったり、行動のハードルを下げて「簡単にできることを少しだけ試す」ところから始めるなどのやり方がお勧めです。
また、お金の使い方は「自分が大切にしたいものを選び取る力」でもあります。
焦らず自分のペースで行動と休息を繰り返しながら、自分らしい選択を〝育てていく〟という意識を持ってみると、長期的にみて後悔しにくい行動ができるようになっていきますよ。

こんにちは!
心理カウンセラー/心理学講師の
桐山慶子(ケイティ)です。
本日は「ココロノマルシェ」にいただいたご相談にお答えしていきます。
ココロノマルシェとは…
根本裕幸カウンセラーの「お弟子卒業生」たちが、みなさんから寄せられたお悩みを受け付けている掲示板です。
無料ですのでよかったらご利用くださいね。

お金をかける優先順位を考えたりリサーチするのが面倒
こんにちは、以前こちらでお世話になり、後悔の乗り越え方についてアドバイスいただきました。おかげさまで転職先とのご縁をいただき、働き始めています。悔しさをバネに動けたことで、興味のある分野に近い業種で正社員として雇っていただけました。その節は本当にありがとうございました。
転職がひと段落したところで、今回は主にお金の使い方についてご相談させていただきたいです。
私はやってみたいことがいくつかあるのですが、何を優先してお金を使えばいいのか、判断に迷っています。また、やりたいことのはずなのに、いざリサーチをしようと思うと失敗を恐れたり選択肢が多すぎることで手が止まってしまうのも悩みです。以下、やりたいことを書き出してみます。
- 気になる洋服のブランドがあるが、オンラインでしか販売されておらず、試着できないため失敗が怖い。かといって店舗があるお店の洋服はぴんと来ない(自分の体形があまり好きではなく、どうせ買ってもがっかりするだろうという思いはある。なので少しずつ食事改善や朝のストレッチを始めている)
- もっと早く痩せるためにジムに通いたいが高いし、以前やってみて続かなかったので二の舞になるのが怖い。
- 語学を学びたい。語学は無料体験レッスンに一つ申し込めた。ある程度のレベルにはすでに達しているので、将来のキャリアの幅が広がるようにさらに磨きをかけたいと思っているが、将来のキャリアビジョンの解像度が低めなこともあり、リサーチの面倒くささが勝っている。なのでその語学を生かした仕事のキャリアフェアに行くことにしたが、まだめんどくささが勝る。
- 書道も学びたい。これも以前習っていて、悩み事を忘れて無心になれるし親から才能があるといわれているので伸ばしていきたい。だけど選択肢が多すぎて選ぶのが面倒くさい。自分ひとりの時間が充実していると自分がハッピーになれるのはもちろん、他人からも魅力的に見えるため友人や彼氏を作るためにも習い事に投資したいと思っている。
- きれいなインフルエンサーが使っている化粧品を使いたいが、とても高い。
- そばかすやほくろを除去したいが、以前見積もりをしてもらったらとても高かった。
- 今まで貯蓄できていなかったことを反省して積み立てNISAなどの投資を始めたく、友人にも聞き込みをしているが情報が多くて決めきれない。
- 海外旅行がしたい(これは月々貯金するしかないと思っている)
- 親孝行したい(実家暮らしなので日頃も手伝うようにしているが、レストランや旅行に連れて行ってあげたい、けれど結構お金がかかることがわかっている。親の寿命を考えるとあまり先延ばししたくない)
- イルカと泳いだり、フリーダイビングをしたい(結構お金がかかる)
週末に自分のやりたいことを実現するためのプランを立てようとしますが、いまいち進みません。疲れているのかもしれないと思い、友人に会ったり読書や映画鑑賞をしていますが、いまいち楽しめません。友人と遊ぶとき、本当は自分もたくさん話したいのに楽しく話せるネタがなくて聞き役に徹さざるを得ないのが疲れます。だからこそ楽しめることを増やすためにプランに向き合いたいのですが、手が止まってしまうのです。
こういった私の現状を打開するためにできること、考え方のヒントなどがあれば教えてください。
相談者:もかさん

もかさん、このたびはご相談ありがとうございます!
桐山慶子から回答させていただきます。
前回のご相談から時間を経て、転職を実現されたとのこと、本当におめでとうございます!
「悔しさをバネに動けた」という言葉に、もかさんの芯の強さとエネルギッシュを感じました。
そして、今回またご相談を寄せていただき、ありがとうございます。
さて、今回のテーマである「お金の使い方」についてですが、文面から伝わってくるのは、“お金そのものの悩み”だけでなく、「自分の時間やエネルギーをどこに注ぐべきか」「どう選んだら後悔しないか」という選択することへの迷いも含まれているように感じました。
そんな中で、もかさんが挙げてくださったリストには共通点があります。
書いていただいたリストには「やりたいこと」が多岐にわたっていますが、どれも〝自分の可能性を広げたい〟〝今より少し好きな自分になりたい〟という共通の願いから出発しているようです。
つまり方向性は明確で、「自分をより良く育てていくための選択」を求めてらっしゃるのかなと思いました。そう思えるのは自己成長の土台がしっかりしている証拠ですね!
もかさんの場合は、その過程で「決めきれない」「考える気力が出ない」などの要因でブレーキがかかっているようなのですが、今回はここを丁寧に整頓していきましょう。
◆お金の使い方を「3つの軸」で整理する
判断が難しいときは、「何を基準に選ぶか」を明確にすることが大切です。
人が行動を決められなくなるのは「基準が曖昧な時」が多いんですよね。
やりたいことが多岐に渡っていることで基準を作りづらくなっているのかもしれませんが、共通点を探すと3つの軸に分けられるかなと思いました。
自分の幸福の“即効性”が高いもの(今)
例:書道や美容、服など。
やるとすぐに気分が上がる、自己肯定感が上がるもの。
→モチベーションを保つ「燃料」となる。
未来への“成長投資”になるもの(未来)
例:語学、NISA、ジム。(書道はここにも含まれるかも)
数年後の自分にリターンが返ってくるもの。
→「自分の土台を育てる」長期投資。
“他者とのつながり”を育むもの(今〜未来)
例:親孝行、旅行、友人との時間など。
→「人との関係性」から幸福感が高まる。
この3軸でバランスが取れていると、「今も未来も満たされている」という感覚を得られやすいかもしれません。
お金を使う時に3つの軸からそれぞれ1つずつ選ぶというのも手です。
◆完璧に選ぼうとせず、小さく試す
もかさんが「どうせやるなら失敗したくない」と思うのは悪いことではなく
「自分の人生を大切に扱おうとしている」証拠です。
ただ、失敗したくない気持ちが強いと
不安要素をたくさん見つけやすくなります。
また、現代は情報が多すぎるため、脳が疲れて決められなくなるという側面もあります。
解決策は、「完璧に選ぼうとせず、小さく試す」こと。
- ジムなら「まず1ヶ月だけ」「1日体験」から
- 書道なら「2つの教室に問い合わせだけしてみる」
- 洋服なら「試しに1着だけカートに入れてみる」(購入はしない)
〝決めてから動く〟のではなく
〝動きながら決める〟のがポイントです。
慎重な人が「最初から完璧に決めようとする」と、行動に移せなくなります。
決められない時はとにかく行動のハードルを下げて、
「簡単にできることを少しだけ試す」ところから始めてみてください。
(失敗しても痛くないと思えるくらいの行動レベルまで落とすのがおすすめです)
◆失敗も大事な経験として積み上げていく
とはいえ、どんなに慎重にハードルを低く設定しても「失敗したな」と感じることもあるかもしれません。
そういう時は「なぜ失敗だと感じたのか」について向き合ってみることをお勧めします。
なぜならそこには、もかさんの大切にしたい価値観が隠されていることが多いからです。
例えばこんな感じ。
ジムの1ヶ月体験に申し込んだものの、1週間しか続かなかった
→ 通うのが億劫になってしまった
→(なぜ?)トレーナーさんとの相性があまり良くなかった
→ 人との交流を大切にしたいという価値観があるんだな
→ 自分の未来への投資をする際にも「誰と関わるか」を大切にしたい
服を思い切ってオンラインで買ってみたけどサイズが合わなかった
→ 後悔した
→(なぜ?)損したと感じた、気分が落ちた
→ 失敗したくなかった
→ 服を買う時は「確実さ」を大切にしたいみたい
これは一例ですが、失敗を失敗だけで終わらせないためのワークです。
実際にやってみると、「意外と人との繋がりを重要視していると分かった」「自分はこういう時に満足感が得られているんだな」などの発見があります。
これは取り組むたびに自分の内面を知ることができるので
もかさんの〝選択の感覚〟が磨かれて、失敗したと感じることが減っていきますよ。
過去の経験からも振り返ることができるので、ぜひ試してみてください♪
◆「楽しみたいのに楽しめない」時期は、“自己対話のサイン”
友人と話しても楽しめない、というのは「外の刺激より、自分の内側に意識が向いている」時期のサインかもしれません。
人は疲れていたり迷っていると、自分の感情を感じ取る余裕がなくなります。
そんな時こそ、日記やメモで「自分と話す時間」を取ってみてください。
たとえば、「何が不安?」「何がめんどくさい?」「本当は何がしたい?」と質問しながら、答えをそのまま書き出すという感じです。
これは手書きで書き出すのがポイント。誰にも見せないので書き殴りでも大丈夫です。
頭の中のモヤモヤを紙に出すことで、心の整理が進み、「ああ、私はこれを望んでいたんだ」と気づけることがあります。
仮に答えが見つからなくてもOKです。
「自分の声に耳を傾ける時間を作ること」自体が自己対話のワークになります。

それも気が進まないという場合は、身体は休むことを欲しているかもしれません。
その場合は、何もせずに休息するという時間を取ることも視野に入れてみてくださいね。
◆「お金の使い方」は「自分が大切にしたいものを選び取る力」
お金を使うことは、実は「自分が大切にしたいものを選び取る力」でもあります。
「これにお金を使っても大丈夫」「私はちゃんと取り戻せる」と信じられるとき、人は満足感を得やすいです。
本当に大切なのは
どんな選択でも「自分の選択を自分でOKと認める力」を育てること。
「どれを選ぶか(正解はどれか)」に囚われてしまうと、他人軸に傾きやすくなってしまいます。

すぐに完璧な答えを出す必要はありません。
焦らずに、もかさんのペースで。
まずは「小さく試す」「疲れたら休む」「また少し動く」という循環を作ることから始めてみてくださいね。
慣れないうちは答えに辿り着くのは難しいと思います。
自分だけでの取り組みが難しい場合は、
ぜひキリヤマのカウンセリングにいらしてください!
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私からの回答はいかがでしたでしょうか。
この記事に関するご感想や新たな質問など、こちらでいつでもお待ちしております^^
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もかさんが自分の選択に自信を持てますように!
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最後までお読みくださりありがとうございました!!
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