気がつけば、スマホの占いサイトを開いている。
「当たる」と聞いた占い師を巡り、答え合わせのように同じ質問を繰り返してしまう。
ほんの少し安心できても、翌日にはまた不安が押し寄せるーーー。
そんな“占いジプシー”の苦しさは、誰かに言いにくいものです。
本当に求めているのは、「当たる未来」ではなく「安心して選べる自分」
その力を取り戻す鍵は、占いの中ではなく、ご自身の中にあります。

こんにちは!
心理カウンセラー/心理学講師の
桐山慶子(ケイティ)です。
本日は「ココロノマルシェ」にいただいたご相談にお答えしていきます。
ココロノマルシェとは…
根本裕幸カウンセラーの「お弟子卒業生」たちが、みなさんから寄せられたお悩みを受け付けているサイトです。
無料ですのでよかったらご利用くださいね。

自分の選択に自信がなく、占い依存性です
もともと非科学的な事柄にわくわくする性分ではありましたが、離婚をきっかけに占いにハマってしまい、自分の人生の舵取りができなくなっています。
元夫とは、占い的に「その時期はあまり良くない」と言われていた時期に出会っており、そのせいで離婚した…とさえ思ってしまうのです。今度こそは失敗したくない!という思いから、「次の出会いはいつ、どんな人か?」「その人とならうまくいくか?」を何度も何度も占ってしまい、我に返るとバカバカしいのですが、不安が募る夜には大金をつぎ込んでしまいます。
私が決めた事は駄目になるという思い込みが、自分の選択に自信をなくさせ、占いに頼ってしまうのだと思います。
ひとりの占い師さんだけでなく、何人もの方に占ってもらい、同じ答えが集まれば一瞬だけ安心します。それでもすぐに不安になって、止められません。俗に言う、占いジプシーです。いいなぁと思う人がいても、「今は占いで言われた時期じゃない」とスルーしてしまう程傾倒してしまっています。
冷静な自分はこのままでは良くない!と思いつつ、今度こそ当たるかもしれないと課金してしまいます。こんな私に喝を入れて欲しいです!相談者:あちゃまる さん

あちゃまるさん、ご相談ありがとうございます。
離婚という大きな喪失を経て、心の中に「次こそ失敗したくない」という切実な思いが生まれるのは、自然なことだと思います。
私たちは痛みを経験すると、次に傷つかないように「確実な何か」を求めたくなります。
占いはその不安に一時的でも「安心」をくれる存在。
ハマってしまうのはとても人間的な反応なのではないでしょうか。
◆離婚からどのくらいの時間が経っていますか?
ご相談文の中には特に明記されていませんでしたが、元夫さんと離婚されてどのくらいの時間が経っているのでしょうか?
傷ついた直後であれば、占いが一時的に心を守ってくれることもあります。
でも「このままではよくない」と感じ始めるということは、心が少しずつ“前に進む準備”を始めているサインでもあります。
あちゃまるさんの中には
「不安を鎮めたい心」(占いに頼りたい部分)と
「自分で舵をとりたい心」(このままではいけないと感じる部分)
のふたつが同時に存在していて、その葛藤が苦しさを生んでいるのではないでしょうか。
今までは不安が大きく、何かに頼らざるを得なかっただけ。
どうか、その時期のご自身を責めないであげてくださいね。
◆「失敗したくない」は、「自分を信じられない」の裏返し
あちゃまるさんが繰り返し占ってしまうのは、「次こそ間違えたくない」という気持ちの表れかと思います。
けれどその裏には、「自分の決断は間違う」という思い込みが潜んでいるみたいです。
(「私が決めた事は駄目になる」という思い込みがある…ってご相談文にも書かれていますね)
離婚という経験がその思い込みを強めたのか、もともとの傾向としてあったのかは分かりません。
けれど今、重要なのはそこではなく、
“自分で選ぶ力”を取り戻すこと。
ここに焦点を当てていきましょう。
今回は、自分の選択に自信を持つためのアプローチをいくつかご紹介します。
◆「占いをやめる」ではなく「自分で選ぶ」を取り戻す
依存症的にハマってしまっている占いを、いきなり全部断ち切ろうとすると、反動で不安が一気に押し寄せてしまいます。
占いを完全に絶つ必要はありません。
大切なのは「占いに決めてもらう」のをやめて
「私が決める」「自分で選ぶ」状態へ戻すことです。
占いの言葉を「自分軸」に翻訳する
たとえば、こう置き換えてみてください。
「占いが〝今は良くない〟という結果になった」
→「今の私は、落ち着いて自分を整える時期だと感じている」
「占いで〝次の出会いはまだ先〟と言われた」
→「私は、焦らず自分に合う人を選べるようになりたい」
つまり、占いを翻訳して、「自分は〜」「自分が〜」を主語にした言葉に書き換えるのです。
慣れないと最初のうちは難しいかもしれません。
ですが、この練習を続けることで、少しずつ人生の舵があちゃまるさんの手に戻ってきます。
「自分で決める」を小さく始める
占いと関係ないことでできるワークをもう一つ。
ライフステージが変わるほどの大きな決断をするのは誰でも怖さが伴います。
そんな中、あちゃまるさんのように自信を失ってしまっている状態、不安が強い状態では、
「誰と付き合うか決める」「どう動くか決める」などの選択はハードルが高すぎることになるんですよね。
ですから、まずは「自分で決める小さな練習」から始めてみてください。
たとえば、
- 今日のランチを「直感で」選ぶ
- 買い物で「迷ったけどこっちが好き」で決めてみる
- 予定を「なんとなく自分の気分」で組んでみる
これらは些細に思えるかもしれませんが、積み重ねることで
「自分で決めても大丈夫だった」
という経験が増えていきます。
この「小さな成功体験」が、占いではなく自分を信じる力を育ててくれます。
うまくいかなかった時は…
自分で選んだ結果、
- 自分が食べたいと思ったランチを選んでみたけど、美味しくなかった
- 直感で買ってみたけどイマイチだった
- 自分の感覚で決めたスケジュールがつまらなかった
こんな風に「うまくいかなかった」と感じる結果になることもあるかもしれません。
ここが実はとても大事なポイントなのですが
これを「失敗した」とカウントするのではなく
〝自分を知ることができた〟〝行動できた〟という
「経験」としての捉え直しをしてみてください。
- 自分が食べたいと思ったランチを選んでみたけど、美味しくなかった
→ 今回は微妙だったけど次は〇〇を選んでみよう! - 直感で買ってみたけどイマイチだった
→ 何がイマイチだったのかを知ることで、自分の好きな感覚の精度が高まった! - 自分の感覚で決めたスケジュールがつまらなかった
→ 決めて〝行動した〟ことが素晴らしい!
自分の選択に自信が持てないのは
うまくいかなかった時の捉え方を
「失敗」のまま止めてしまうパターンを持つ方に多いです。
このワークに慣れていくことで
うまくいったことも、そうでないことも受け入れる心の成熟さが育っていきます。
失敗を失敗だけで終わらせないためのワークについては、こちらの記事にも記載しています。
◆不安な時の「安心の代替行動」を用意しておく
占いに課金したくなるのは、多くの場合「夜」「一人でいるとき」「不安が強いとき」だと思います。
そんなときのために、別の「安心ルート」や「繋がりルート」を作っておくのもオススメです。
- 紙に今の気持ちを書き出す(感情の整理)
- 信頼できる友人、カウンセラーやコミュニティなどで軽く話を聞いてもらう
- 深呼吸や瞑想アプリを使って身体の緊張をほぐす
- 「今は不安だから、決断しない日」と自分に許可を出す
- 入浴する、ブランケットにくるまるなど(身体を温める)
- ラジオトークを聞く ← お勧め!笑
不安を否定せず「私は今、不安なんだな」と認めるだけでも、占いに依存したくなる衝動は弱まりますよ!
こちらの記事も参考にしてみてください
◆過去の痛みは、あなたの判断力を弱らせているだけ
繊細な人ほど、過去の失敗や後悔を強く覚えてしまいます。
離婚や失恋、仕事のつまずき――
そういった経験は「自分の選択が間違ってしまった」と思わせ、決断への怖さを倍増させます。
でも、思い出してほしいのです。
あちゃまるさんは、あのとき「自分で」離婚を決めて、新しい方向に進み始めた。
それは心の弱さでも失敗でもなく、
深く傷つきながらも前に進んだ〝強さ〟です。
あちゃまるさんは今、同じ痛みを避けようとして慎重になっているだけ。
決して「選べない人」ではないと思います!
◆さいごに
占いにハマる背景には、あちゃまるさんが「真剣に幸せを願っている」からこそ、という理由があります。
それは心の弱さではなく、優しさや誠実さの証だと思います。
「不安を感じる自分を責めず、でも行動の主導権は少しずつ取り戻す」
このバランスを意識してみてください。
そして、もし
「頭では分かっているのに、やめられない」
「不安の根っこがどこにあるのか自分では整理できない」
「ワークに取り組んでみたけど気分が良くならない」
そんな感覚があるなら、それは1人で抱える必要のない領域です。
自分だけでの取り組みが難しい場合は、
ぜひキリヤマのカウンセリングにいらしてください!
お話を伺いながら、「自分で選べる力」を取り戻すお手伝いをさせていただきます。
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私からの回答はいかがでしたでしょうか。
この記事に関するご感想や新たな質問など、こちらでいつでもお待ちしております^^
また、もし腰を据えて自分を変えるぞ!と思った場合は
個人セッションにいらしてくださったら全力でサポートさせていただきますね!

ご登録お待ちしておりまーす!

あちゃまるさんが今よりもっと自分の人生を謳歌できますように!
いつでも応援しています♪
最後までお読みくださりありがとうございました!!
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