カウンセリングでは、過去の感情を癒していくというアプローチをすることがあります。
「感情を感じ切る…ってどういうことなの?」「怒りや悲しみを感じ始めたら止まらなくなるんじゃないの?」という疑問について
実際に「感情があふれて止まらなくなったこと」「感じ切って感情が解消していったこと」の両方の実体験を踏まえつつ、ご相談への回答をさせていただきました。
ネガティブな感情を感じているのにスッキリできない時というのは、
その感情を感じた先に、本当に感じたい「愛を起点とした感情」が隠れていることがあります。
こんにちは!
心理カウンセラー/心理学講師の
桐山慶子(ケイティ)です。
本日は「ココロノマルシェ」にいただいたご相談にお答えしていきます。
ココロノマルシェとは…
根本裕幸カウンセラーの「お弟子卒業生」たちが、みなさんから寄せられたお悩みを受け付けている掲示板です。
無料ですのでよかったらご利用くださいね。
感情を感じ切るとは?
根本さんのブログを拝見していますと、感情は感じきれば消えていくというふうに書かれてあると解釈しているのですが、
具体的には、どういうプロセスを踏むのでしょうか?
私自身が経験したことがないため、わかりません。
たとえば、
かなしい・・・悲しい・・・とても悲しい・・・めちゃくちゃ悲しい
⇒悲しすぎて気が変になる!!
むかつく・・・ムカつく・・・めっちゃムカつく
⇒キー!!!ギャー!!!怒
となってしまうようなイメージが私にはあるのですが、
どなたか解説していただけたらとてもうれしいです。
ありがとうございます。
相談者:Tさん
Tさん、はじめまして!このたびはご相談ありがとうございます。
ご相談をいただいてから日が経っておりますが、遅ればせながら桐山慶子から回答させていただきます。
すでに他のカウンセラー陣から複数回答がついていると思いますので、話が重なる部分もあるかもしれません。
その点、ご容赦くださいませ!
さて、Tさんは「感情を感じ切って消えていく」という経験がないことから、その具体的なプロセスについて興味をお持ちなのですね。
感情を感じると、その感情が消えるどころか大きくなってしまうようなイメージが浮かぶとのこと。
喜びや楽しさが大きくなるのは嬉しいけれど、悲しみや怒りのようなネガティブな気持ちが増えてしまうとしたらイヤですよね。
(もしかして、これまでに実際にそういった経験があったのでしょうか??)
*
今回は私自身が経験した
- 感情を感じてもスッキリしなかった時のこと
- 感じ切って感情が解消した時のこと
を例にとりながら
感情を感じ切るプロセスについて、Tさんのヒントになることが何かあればと思い、筆を執らせていただきました。
文末には動画での解説も載せておりますので、最後までご覧いただければ嬉しいです!
どうぞよろしくお願いします^^
◆心の仕組みは目に見えないのでとても抽象的
今回のご相談に限らず、心の仕組みというのは目に見えないのでとても抽象的だと思います。
他のカウンセラーも解説していたかと思いますが
「感じ切るってこういうことなんです!」というような、くっきりした正解があるわけではないと思っていて。
なので、私が思う「感情を感じ切る」というイメージと、他のカウンセラーが表現する「感情を感じ切る」というイメージが多少ずれることもあるかもしれません。
色々な考え方を参考にしながら、Tさんがイメージしやすいものを取り入れてみてくださいね^^
ちなみに実は、Tさんからのご相談に気がつく前に、たまたま動画で同じテーマのお悩みに回答することがありました。
ですので詳しくは文末の動画を見ていただくといいかなと思っています^^
このブログでは動画では話しきれなかった点をいくつか書かせていただこうと思います。
◆子供は感情を感じ切るのが上手
Tさんは「感情を感じ切って消えていく」という経験がないと書かれていましたね。
これは私の想像も入りますが、Tさんが覚えていないだけで、きっとTさんも感情を感じ切った経験があるのではないかなぁと思っています。
それは子供の頃。
小さい子供…特に1歳から3、4歳くらいの頃って、喜怒哀楽が豊かですよね。
しかも、大人のような語彙力や思考力は未発達なので感情をストレートに出してきます。
*
欲しいおもちゃを買ってもらえず大泣きして、この世の終わりかと思うほどの悲しみを爆発させたり…
自分1人の力でやりたいのに思ったようにできず、悔しさでいっぱいになって顔を真っ赤にしたり…
かと思えば、
いつの間にか泣き止んで今度はケラケラと笑っている…なんてことは、小さな子供によくあることです。
これは子供が日々、「今」に生きていて「今ある感情」を感じ尽くすことをしているからできることなのです。
これ以上にない!というくらい全力で感情を感じると
次の瞬間には悲しかったことや怒っていたことを忘れていきます。
これが「感情を感じ切る」ということなんですよ^^
◆感情を感じ切るとは、抑えてきた感情とつながり直すこと
とはいえ、成長していくと
常識とか、社会のルールとか、大人としての振る舞いを身につけていくので
子供の時のように感情を100%感じることは少なくなっていきます。
思考力や記憶力、想像力もあるので
- 効率を求めたり
- 傷つくことを回避したり
- 場の空気を読んで我慢したり
- 人からどう見られているのかを意識したり
頭の中は「今」のことだけでなく「過去」や「未来」のことでもいっぱいになっていきます。
そうなると、たとえば怒りの気持ちがワーっと出てきても
「今ここで怒ってしまったら相手に良くない印象を与えるのでは…(だから我慢しよう)」
「昔似たような場面で、怒りをぶつけて相手を傷つけちゃったことがあったなぁ…(あまり言わないようにしておこう)」
というように、
「今」感じている感情だけでなく「過去」や「未来」に意識が取られて、
本来味わうべき感情をコントロールして抑えてしまうということが増えていきます。
*
カウンセリングで感情の解放を扱う場合は、
これまで蓄積してきた感情の棚卸しをして
改めて、それらの感情とつながり直すということをしていくのです。
◆感情とつながり直しても感情が膨らんでしまう時は?
抑えていた感情と繋がり直せばいい…とはいえ、
Tさんがご相談に書かれているように
感情を感じていっても、その感情が消えていかない
というケースもあります。
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私自身にも身に覚えがあるのですが
私の場合は父が突然亡くなったことへの悲しみが強くて、父を救えなかったという罪悪感もいっぱいで。
感じても、感じても、
「もう、いつでも悲しみの海に浸れます…」というくらいネガティブな気持ちにまみれていました。
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実はこれにはカラクリがあって
感情を感じているのにスッキリできない時というのは、
その感情を感じた先に、
本当に感じたい「愛を起点とした感情」が隠れていることがあるのです。
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私の場合、それは「悲しい」「辛い」「ごめんなさい」という感情ではなく
「お父さん、大好き」「お父さん…私、もう疲れちゃった」「お父さん、助けて」という気持ちだったんです。
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父を助けられなかった罪悪感から、自分自身を誰にも助けさせないと無意識に決めていた私でしたが
天国の父に(イメージの中で)SOSを伝えることで、父と愛を起点とした感情でつながり直すことができました。
たったそれだけのことなのに、それ以降はネガティブな気持ちに巻き込まれにくくなっていきました。
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感情を感じていっても、その感情が消えていかない場合や
自分自身で感情解放のワークに取り組んだものの、いまいちスッキリしない場合は
自分では気が付かないところに
「つながれていない感情」が隠れていることがあります。
◆動画解説も参考にしてみてください!
Youtubeでは「感情を感じ切る」ことについて、
ブログで書いたこと以外のエピソードなども話しています。
こちらも併せて参考にしてみてくださいね♪
0:00 オープニング
0:19 感情を「感じる」と「感じ切る」の違い
1:22 キリヤマの体験談
2:32 どうやったら感情を感じ切ることができるのか
4:12 感情を感じ切った後はどうなるの?
5:35 状況が良くならず、焦りが出てきた時の対処法
7:06 LINEメンバーさんからのコメント
8:11 苦しくなるのは「思考」と「感情」が葛藤しているから
9:45 怒りの感情を抑えていた時の話
12:14 1人で取り組んでみても感情がモヤモヤする時は…
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私からの回答はいかがでしたでしょうか。
この記事に関するご感想や新たな質問など、こちらでいつでもお待ちしております^^
また、もし自分の感情について整頓をしたいなと思ったら
個人セッションにいらしてお話を聞かせてくださいね!
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そちらも併せてご検討くださいませ!
Tさんが感情を感じ切ることへの理解を
深めるお手伝いができていたら幸いです!
充実した日々を過ごせるよう、心から祈っております!!
長くなりましたが、最後までお読みくださりありがとうございました!!
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